名古屋駅前の弁護士 過払い金と民事再生(2)

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コラム

■過払い金と民事再生(2)

■再生計画案に反対した人は、支払を受けられないのか

こうした心配をされる方が時折みられますが、「再生計画案に賛成した人には弁済され、反対した人には弁済されない」というような、投票内容によって個別に対応が変わるものではありません。

投票の結果は集計され、再生計画案が可決されるか否決されるかの結論が出されます。
可決された場合には反対した方にも再生計画に従った支払がされますし、否決された場合には賛成した方でも再生計画どおりの支払を受けることはできません。 つまり個々人が賛成・反対いずれの投票をしたかではなく、それを集計して出た結果が全員に適用されることになります。

■債権届出期間を過ぎてしまった場合はどうなるか

民事再生手続の原則から言うと、予め定められた期間内に債権を届出しなかった場合、その債権は失権してしまい、支払いを受けることができなくなります。
しかし過払いの有無は調査してみないと分からないことが多いため、自分が過払い状態になっていることを知らないまま消費者金融との取引を続けている方が何万人、何十万人と取り残された状態になりがちです。こうした場合にまで「届出期間を過ぎた債権者には支払わない」という原則を適用してしまうと、非常に妥当性を欠く結論となります。
そこで消費者金融などが民事再生手続に入った場合、債権届出期間経過後の過払い金をどうするのか、ということが大変問題になります。

なお消費者金融側は、顧客との間で「いつ、いくら貸し借りした」というデータを持っていますから、調べればそれぞれの顧客が過払いになっているかどうか自分で調査することは可能です。

しかし消費者金融などが民事再生手続に入った場合、手間や時間がかかることを理由に自ら率先した調査は行わず、過払い金の支払請求を受けてから個別に対応するというスタンスを取ることがあります。このように実際上は「すでに過払いになっていますよ」とアナウンスされることもないため、ご本人の側で積極的に動かなければ、過払い状態であることに気づかないまま届出期間を過ぎてしまう危険があるわけです。

クレディアの場合、債権届出期間を経過した後でも、債権届出期間内に届けられた債権と同じ基準(上限30万円と40%の高い方)で過払い金の返還に応じるという再生計画を立てることで上記問題に対処することになりましたが、他の会社についてもこうした対応がなされるとは限りません。過払いが出ている可能性がある場合、まずは早めに調査を行っておくことが重要になってくるかと思います。

■再生債権と共益債権

少し分かりにくい部分ですが、あなたの過払い金請求権が「再生債権」「共益債権」どちらにあたるかで、扱いが全く変わってきます。

法律的な定義はともかくとして、結論から言うと以下のような違いがあります。

  • 「再生債権」:民事再生手続によって、大幅に返還額をカットされる可能性があります。
  • 「共益債権」:原則的に全額が返還されます。

両者を分ける基準は、「再生手続開始決定が出た日」です。再生手続開始決定が出た日の前日段階で既に過払い状態となっており、そのまま返済を続けていた例で考えてみます。

たとえばクレディアの場合、平成19年9月21日に東京地方裁判所から再生手続開始決定が出されましたから、以下のように考えることになります。

(モデル図)
  • H19年7月31日   返済3万円
  • H19年8月31日   返済3万円
  • H19年9月21日  (再生手続開始決定が出た日)
  • H19年10月31日  返済3万円
  • H19年11月30日  返済3万円
  • H19年12月31日  返済3万円
  • H20年1月31日   返済3万円(最後の入金)
※再生開始決定日前日の段階で、既に過払い状態になっていることを前提とします。

民事手続開始決定が出された日の前日(20日)までに生じていた過払い金の元金と利息の合計が、再生債権となります。クレディアの場合「上限30万円または40%の高い方」という基準で返還されますから、20日までの時点で元利合計80万円の過払いだった場合、40%である32万円が返還されますが、残り38万円の過払い金は民事再生手続によるカットの対象となり、戻ってこないことになります。

一方、21日以後に入金した分は共益債権となります。モデル図のように19年9月21日以後、最終入金までトータルで12万円返済していたとすると、12万円全額が返金されることになります。
結局このモデルの場合、再生債権32万円+共益債権12万円の計44万円が返還されますが、再生債権の一部である38万円の過払い金は戻ってこないという結論になるわけです。

■民事再生となった場合の影響

サラ金が民事再生手続に入ってしまうと、過払い金が出た場合に債権届出の書類を書かなければならなくなったり、債権届を裁判所に提出するための委任状を依頼者の方から再度書いてもらうことになったりと、こちらの手間も増える上、せっかく届け出た債権額の大部分は戻ってこないという結論になりがちですから、当事務所としても依頼者の方にとっても、全く困ったことだと思います。

たとえば和解契約書を取り交わし済みで、支払予定日を待っているような段階の過払い金であっても、いったん民事再生開始決定が出てしまえば当初の支払予定日には振り込まれません。再生計画案が通った場合でも通らなかった場合でも、本来請求できる過払い金の大部分は戻ってこないという結論になりがちですから、ともかく早めに回収をするほかないわけです。
そういった意味でも、常々お勧めしていることではありますが、まずは早めの法律相談をということになります。

<2009.5.14>

※当コラム掲載文は、執筆当時の状況に基づいた内容となっております。法令・判例の変更や状況の変化等が生じている可能性もありますからご注意下さい。最新の状況については、当事務所の無料法律相談にてご説明しておりますので、お気軽に相談予約をお申し込み下さい。

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