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コラム

■任意整理の計算方法

■自分で計算してみたけれど…

「自分で計算したところ、過払いが出ているはずだ」
「法定利息で計算してみたが、債務はこれくらいまで減っていると思う」

こう言いながら相談にみえる方がおりますが、こちらで正式に調査した計算結果と合致していたことが、残念ながら一度もありません。その計算方法、本当に合っていますか?

年利18%で90万円を借りて、月々3万円の返済を2年(24回)続けると、残債はいくらになるでしょうか。
3万円×24回が72万円ですから、90万円−72万円で残債は18万円でしょうか?
そうであるならどんなにか良かったのですが、残念ながら違います。
お金を借りると日々利息がつきますから、月々の返済はまず利息の返済に充当されます。返済額のうち、それまでに生じた利息を上回った部分だけが元金への返済となるわけですが、利息が高いため返済額のかなりの割合が利息として充当されてしまい、なかなか元金が減らないのです。
実際にやってみましょう。

■法定利率での再計算

◎年利18%で90万円借り、毎月3万円で24回返済した時点の残債務
※便宜上、計算を簡略化し年利18%、月利を1.5%と固定(年利18%÷12ヶ月)、小数点以下四捨五入とします。
※厳密にやると日利計算となりますから、もう少し複雑になります。次回取引までの金利は「年利÷1年の日数(通常365日ですが今年はうるう年なので366日)×経過日数(借入当日は不算入、翌日から次の返済または借入までの日数)」という式で算出されます。

■1ヵ月後
利  息:1万3500円(90万円×1.5%)
元金充当:1万6500円(3万円−1万3500円)
返済後残債:88万3500円(90万円−1万6500円)

■2ヵ月後
利  息:1万3253円(88万3500円×1.5%)
元金充当:1万6747円(3万円−1万3253円)
返済後残債:86万6753円(88万3500円−1万6747円)

■3ヵ月後
利  息:1万3001円(86万6753円×1.5%)
元金充当:1万6999円(3万円−1万3001円)
返済後残債:84万9754円(86万6753円−1万6999円)




■22ヵ月後
利  息:7444円(49万6236円×1.5%)
元金充当:2万2556円(3万円−7444円)
返済後残債:47万3680円(49万6236円−2万2556円)

■23ヵ月後
利  息:7105円(47万3680円×1.5%)
元金充当:2万2895円(3万円−7105円)
返済後残債:45万785円(47万3680円−2万2895円)

■24ヵ月後
利  息:6762円(45万785円×1.5%)
元金充当額:2万3238円(3万円−6762円)
返済後残債:42万7547円(45万785円−2万3238円)



■再計算の結果を分析

債務の返済を月々3万円ずつ真面目に続け、2年間でトータル74万円も返済しているのに、なんと元金は約47万円しか減っていません! ちなみに月々2万円の返済ですと、2年経っても71万円の債務が残ってしまいます。
年利18%という利息が、思いのほか高い利率であることがご理解いただけるでしょうか。

また実際には、このモデルケースのように返済だけを続けている方はほとんどおらず、借り入れを定期的に行っている方が大多数でしょう。そうなりますと、借りた分だけさらにキッチリと元金が追加されますから、翌日にはこの増えた元金がまた利息を生み、返済額に占める利息の割合がなかなか減らないまま、苦しい返済が果てしなく続いてしまうわけです。

■年利18%は高い利息です

出資法の定める上限利率(超過すると刑事罰の対象となる利率)は徐々に引き下げられてきており、現在では平成18年の貸金業法改正により、利息制限法の上限利率と同じ20%まで引き下げられることが決まっています。
とはいえ、このように法定利率である年利15%〜20%であっても相当に重い負担であるという事実を、是非とも受け止めていただきたいと思います。
こういった高利率をきちんと返済できる方なら、そもそも消費者金融から借り入れをせずとも生活できるはずなのです。利息の恐ろしさを自覚し、借金に頼らない生活をすることが何よりも大切です。

また残念ながら既に多重債務状態にある方については、まず現在の債務状況を把握することが生活再建の第一歩となります。あえてご自身で挑戦されることも一つの選択肢ではありますが、最初から専門家に任せたほうが、解決までの道のりはスムーズなものになると当事務所は考えております。

<2008.8.8>

※当コラム掲載文は、執筆当時の状況に基づいた内容となっております。法令・判例の変更や状況の変化等が生じている可能性もありますからご注意下さい。最新の状況については、当事務所の無料法律相談にてご説明しておりますので、お気軽に相談予約をお申し込み下さい。

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