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コラム

3月 20 2018

自由財産拡張:「自己破産しても残せる財産」は何円まで?

自己破産しても手元に残せる財産は、原則的に「合計99万円まで」です。
 
ただし、裁判所に「自由財産拡張の申立」を行い、「自由財産」としての許可を得る必要があります。
どのような場合でも当然に、合計99万円までの財産を残す権利があるわけではありませんから注意してください。
例外も多い部分のため、無料法律相談にて、弁護士から詳しくご説明を差し上げます。
 
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自己破産をしても、多くのケースでは、手持ち現金も含めて「合計99万円まで」の財産を、お手元に残すことができます。
自己破産により、身ぐるみはがされて無一文になる訳ではありませんから、ご安心ください。

 
基準時は、裁判所から「破産手続開始決定が出された日」です。
この日時点での、「預金」「保険の解約返戻金」「自動車」「退職金」など、全ての財産評価額を合計して99万円まで、お手元に残せるという考え方です。

 
ただし「本来的な自由財産」以外の財産については、裁判所に対して個別に「自由財産拡張の申立」を行い、自由財産に含める許可を得る必要があります。
 
また今後の生活や経済的再生に必要不可欠とまで言えない、高価品や趣味の財産については、自由財産拡張が認められないこともあります。
具体的な事情に応じて、裁判所や破産管財人による拡張範囲の調整が行われることもあります。

 
このように一定の例外がありますが、基本的には、ご希望通りの自由財産拡張が認められている方が大多数ですから、過度に心配する必要はありません。
 
お持ちの財産額・財産の内容によって進行が異なりますから、財産状況について詳しくお聞かせください。弁護士から見通しを具体的にご説明します。

まずは「名古屋駅 弁護士の無料法律相談」をお申込みください。

 

自由財産とは

 
「自由財産」とは、破産手続が開始した場合でも、破産管財人の管理下に置かれず、ご本人の管理や処分に任される財産のことです。
 
自由財産は、破産管財人によって売却されることは無く、ご本人が自由に処分することができます。

 

本来的な自由財産

 
裁判所の個別許可を必要とせず、自己破産のルール上、最初から自由財産とされているものを「本来的自由財産」といいます。
 
本来的自由財産とされる財産は数多くありますが、日常生活に必要な「衣服」「食料」「家財」、および「99万円までの手持ち現金」などをイメージしておけばよいかと思います。

 

「自由財産拡張」が認められれば
手元に残せる財産

 
ここが最も重要であり、ご心配な部分かと思います。
 
「本来的自由財産」にあたらない財産については、原則的には破産管財人による現金化(換価)の対象となるため、お手元に残したい財産があれば裁判所に対して「自由財産拡張の申立」を行い、自由財産に含める許可を得る必要があります。
 
とはいえ裁判所も、基本的にはご本人の財産について、比較的緩やかに自由財産拡張を認めていく姿勢ではありますから、過度に心配する必要はありません。
当事務所としても、あなたにとって可能な限り有利な内容となるように「自由財産拡張の申立」を行います。
 
ただ自由財産拡張の趣旨は、ご本人の今後の日常生活や経済的再生のために必要不可欠かどうかという観点で判断されるため、趣味の品や宝飾品など、今後の日常生活や経済的再生のために必要不可欠といえない財産については、合計99万円の範囲内であっても、自由財産として認められないことがあります。
 
自由財産拡張の範囲は、破産管財人の意向にも影響されますから、状況に応じて破産管財人との間でも協議や主張を行い、ご希望に沿った内容の自由財産拡張が認められるように努力させていただきます。

 

「同時廃止」の時は「自由財産拡張」の
話になりません

 
少し分かりにくいかもしれませんが、自由財産の拡張が問題となるのは「管財事件」の場合だけです。
「同時廃止」の場合、お持ちの財産は、そのまま全てお手元に残せます。

 
「同時廃止」は、お持ちの財産全てが「自由財産に含めてよい」と類型的に判断される一定の基準内にあるケースについて認められる手続だからです。
 
「同時廃止基準」の範囲を超える財産をお持ちのケースは「管財事件」となり、「本来的自由財産」以外の財産は原則的には全て換価対象となりますから、お持ちの財産を手元に残すために「自由財産拡張の申立」を行うことが必要になるのです。

 

自由財産拡張のルールと実際の運用

 
名古屋地方裁判所における、自由財産拡張の運用基準について一部概要をご紹介します。
 
少し分かりにくいかもしれませんが、結論としては、財産評価額「合計99万円」まで、基本的には自由財産として認めていく方向のルールです。

 

【 自由財産拡張 基準1 】
基本財産について「20万円」の基準

 
「預貯金」「生命保険解約返戻金」「自動車」「居住用家屋の敷金債権」「電話加入権」「退職金債権」という基本財産6項目については、それぞれの評価額が「20万円以下の場合」には原則的に自由財産拡張を認める。
 
★「自動車」は、普通自動車・軽自動車ともに、推定新車価格(実際の購入価格ではなく、メーカー発表の車両本体価格)が300万円以下の国産車であり、かつ初年度登録後から7年以上経過したものについては、原則として無価値とみなす。
 
「退職金」については、原則的に支給予定額の8分の1を評価額とする。
 
一方「20万円を超える場合」は、ご本人の生活状況や収入見込みに照らして、「自由財産拡張を認めることが相当でない事情」がある場合は、拡張を認めない。
(「自由財産拡張を認めることが相当でない事情」が無い場合は、拡張を認める)
 
 

【 自由財産拡張 基準2 】
「合計99万円上限」の基準

 
財産評価額の合計99万円を超える自由財産拡張の申立は、原則として認めない。
 
 
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以上のとおり形式上は「20万円」という基準「99万円」という基準の2段階となっています。
 
「20万円基準」に示された「自由財産拡張を認めることが相当でない事情」とは、例えば「毎月の収入に十分な余裕があり、これ以上の自由財産を認める必要が無いケース」や「自動車を保有しているが通勤や事業にも使用しておらず、今後の生活に不可欠と言えないケース」などを想定していますが、実務上はかなり限定的に運用されており、こちらの基準によって自由財産拡張が否定されることは、ほぼありません。
 
多くのケースでは、「合計99万円上限」基準の方だけ気を付けておけばよいかと思います。

 
したがって例えば「預貯金」の合計残高が20万円を若干超えているからといって、直ちに自由財産拡張が否定され、破産管財人に預金口座を解約されてしまうような展開は通常ありませんから、過度に心配されなくても大丈夫です。
 
全財産の評価額が合計99万円の枠内に収まっていれば、後述する「自由財産拡張が認められない財産」を除き、全額について自由財産拡張の申立を行っていく方向となります。

 

管財予納金との関係

 
裁判所に納める「管財予納金」との関係も、一応ご案内します。
 
「管財予納金」の全額を裁判所に納めなければ、裁判所は「破産手続開始決定」を出しませんから、順番としては「自由財産拡張の申立」よりも、「管財予納金」の納付が先行します。
 
つまり自由財産について「合計99万円」という上限が問題になるのは、「管財予納金(20万円~40万円程度)を裁判所に納付した後で、それでもまだ財産評価額の合計99万円以上の財産が残っている方」についてです。
 
具体的には、「保険の解約返戻金」「退職金」が高額になる方について、財産評価額の合計額が99万円を超えてくるケースが比較的よくみられています。

 

所有財産が99万円を超えている場合

 
所有財産の評価額が99万円を超えているケースでは、どのように自由財産拡張が行われるでしょうか。
 
一定の例外もありますが、ここでは原則通り「99万円上限」を前提とした処理の一例をご紹介します。
 

自由財産拡張申立 モデルケース1

 
1 手持ち現金:10万円
2 預貯金:合計40万円
3 保険の解約返戻金:30万円
4 自動車:無価値
5 退職金:400万円
  → 「8分の1」である50万円が評価額

 
【 財産評価額の合計 】:130万円

 
上記モデルケース1では、財産評価額の合計が130万円となるため、99万円から31万円、超過しています。
そこで「どの財産を残すのか」を検討する必要があります。
 
「手持ち現金」は、本来的自由財産ですが、99万円の枠内にカウントされます。
「退職金」は、実際に退職しない限り現実化しませんから、ここでの調整は困難です。
「保険」は再加入の際に審査の手間もありますから、「なるべく保険は解約せずに残したい」というご希望の方が多いかと思います。

 
そこで、こうした場合は「預貯金」について9万円のみ自由財産拡張の申立を行い、残り31万円は払い戻して破産管財人の管理口座に納付する(破産財団に組み入れる)ことで、以下のように自由財産拡張の申立範囲を調整することが一般的です。
 
「手持ち現金10万円+預貯金9万円+保険解約返戻金30万円+退職金50万円」=合計99万円
 
 

自由財産拡張申立 モデルケース2

 
1 保険の解約返戻金:110万円
2 他の財産:なし 

 
上記モデルケース2では、財産が「保険」のみであり、その価値が120万円となるため、99万円から11万円、超過しています。

 
前述のとおり「保険」は再加入の際に審査の手間もありますから、なるべく解約せずに残したいところですが、保険を解約せずに11万円分だけ現金化し、破産財団に組み入れることは困難です。
 
こうした場合は、99万円超過分に相当する11万円を、破産手続開始後に得た給与等によって別に用意し、破産財団に組み入れることによって、この保険解約返戻金について拡張を認めるという処理も可能です。
 
 
このように、まずは財産評価額の合計99万円という枠内で自由財産拡張申立の範囲を選択・調整することが基本となりますが、事実上現金化が難しい財産(退職金や保険解約返戻金など)を合計すると99万円を超過してしまうケースでは、超過分に相当する金銭を用意することで、当該財産についてもお手元に残すことが可能となっています。

 

不動産について

 
前述の基本財産6項目(「預貯金」「生命保険解約返戻金」「自動車」「居住用家屋の敷金債権」「電話加入権」「退職金債権」)以外の財産は、原則的に自由財産拡張を認めないルールとなっています。
 
したがって「不動産」は、原則的に自由財産として拡張されません。
 
ただ、地方の山林など、売却が極めて困難な不動産をお持ちの場合、後述する破産管財人の「放棄」によって、結果的に不動産がご本人の手元に戻る場合もあります。

 

退職金について

 
「退職金」も資産の一つとして、その財産的価値が問題となります。
実際に退職する訳ではないため、現時点での支給予定額の「8分の1」をもって評価額とすることが原則です。

 
現時点での予定退職金額が400万円の場合
→ 破産手続上は「8分の1」である50万円の財産権として評価

 
ただし、近い時期に退職することが明らかなケースについては、支給予定額の「4分の1」が財産評価額とされる場合があります。
 
また、実際に退職して退職金が支給されているケースでは、既に現実化している預貯金または現金として、その満額が財産評価額とされます。
 
このように退職金の評価方法は、退職時期によって扱いが異なりますから注意が必要です。

 

自動車について

 
「普通自動車・軽自動車ともに、推定新車価格(メーカー発表の車両本体価格)が300万円以下の国産車であり、初年度登録から7年が経過している場合、原則として無価値と見なすことができる」というルールになっています。
 
この条件を満たす場合、原則的に自動車の売却査定などを行う必要はなく、無価値財産として自由財産拡張の申立を行います。
 
ただ具体的な車種や購入価格によっては、裁判所から車両の市場価値について査定を命じられるケースもあります。
 
査定によって車両に価値が付いた場合は、その価額を前提にして自由財産拡張の申立を行うことになります。

 

宝石、時計などの高価品

 
ロレックスなど、高価な時計をお持ちの方が時々いらっしゃいます。
 
こうした高価品は、今後の生活に必要不可欠とは通常いえないため、具体的な価値にもよりますが、自由財産として認められないことが多いかと思います。
 
高価品については、きちんと価値を査定した上で売却し、弁護士費用や管財予納金に充てることが、最も問題になりにくい対応方法です。事前にご相談ください。

 

「財産目録に計上していない財産」は
自由財産として拡張されません

 
破産申立の際、「財産目録」に掲載しなかった財産が後で発見された場合、原則的に自由財産拡張が認められませんから十分注意してください。
 
ごく軽微な失念による記載漏れであれば許容される場合もありますが、不正な「財産隠し」を行ったと裁判所に判断された場合、自由財産拡張が認められずに全額が換価される結果となってしまいます。
 
こうした「財産隠し」は、免責の判断上も非常に心証が悪いです。
 
不正行為によって全てが台無しになってしまう危険がありますから、絶対にこのような事が無いように十分注意し、ありのままを弁護士にお話しください。

 

破産管財人による「放棄」があった場合

 
自由財産拡張とは異なる手続ですが、現金化がどうしても困難な財産について、破産管財人がその管理する財産(「財団」といいます)から放棄する場合があります。
 
「放棄」された財産は、結果としては、ご本人のお手元に戻ります。
 
「放棄」は破産管財人が現金化を断念したことを意味し、滅多なことでは行われません。
しかし、例えば長期間にわたり買い手が付かない地方の山林などについて、管理や税金のコストなど諸事情を総合的に検討した上、「放棄」されるケースが時々みられます。

 

自由財産拡張 まとめ

 
「破産した後で、どこまで財産を残すことができるのか?」
 
ご本人様にとっても、非常に心配な部分かと思います。
 
今回ご紹介した通り、「預貯金」や「保険」、「自動車」など、一般的な水準の日常生活に必要となる財産は、通常お手元に残すことが許されていますから、さほど心配されなくても大丈夫です。
 
「財産隠し」などの不正行為を行ってしまうと、余計に不利な状態になってしまいますから、あくまで正直に裁判所に財産状況を申告し、正面から自由財産拡張の許可を得ていく方向で進めましょう。
可能な限り、お手元に残る財産が大きくなるよう進めてまいります。

 
まずは「名古屋駅 弁護士の無料法律相談」をお申込みください。

 

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