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任意整理の返済予算は、どれくらい必要ですか?

任意整理を行う場合の、「毎月の返済予算」は、どの程度を考えておけばよいでしょうか?
当ページにて、基本的な考え方をご紹介します。
 
あまりギリギリの返済計画を組んでしまうと、何か想定外の支出があった場合に対応できませんから、少し余裕を持った返済計画を組むことが基本です。
 
具体的な返済プランについては、あなたのご事情・返済予算に応じて、弁護士からご提案をさせていただきます。
 
まずは「名古屋駅 弁護士の無料法律相談」をお申込ください。
 
 

返済予算の、おおまかな算出方法

 
一般的な任意整理は、3年から5年(36か月~60か月)の期間内で返済計画を組むケースが多いです。
 
また任意整理では、基本的に将来利息をカットして負債額を固定した状態で分割返済を組みますから、将来利息分は考慮しなくても大丈夫です。
 
したがいまして任意整理に必要となる毎月の返済予算は、一つの目安として、まず「現在の債務総額÷36」、次に「現在の債務総額÷60」の二段階で割り出してみるとよいかと思います。
 
※実際には、会社数に応じて返済口座への振込手数料(税別100円~700円程度)も必要となります。
おおむね、1社あたり400円程度プラスして考えてください。
 
 

任意整理モデルケース
債権者5社・債務総額200万円

 
★3年(36回分割)で返済の場合
→ 毎月の返済予算:200万円÷36=約5万6000円
+ 振込手数料5社分2000円(概算)
= 毎月必要な予算(概算):合計約5万8000円
 
★5年(60回分割)で返済の場合
→ 毎月の返済予算:200万円÷60=約3万4000円
+ 振込手数料5社分2000円(概算)
= 毎月必要な予算(概算):合計約3万6000円
 
上記モデルケース(債権者5社・債務総額200万円)の場合、まず「36回分割」の予算である5万8000円を毎月きちんと用意できる経済状況であれば、任意整理の月額予算としてはひとまず十分です。
 
もし36回分割では苦しい場合、「60回分割」の予算である3万6000円を検討してみましょう。
 
基本的に60回分割までは、さほど問題なく合意可能な借入先が多いですから、このケースで月額3万6000円の予算が毎月用意できる家計状況であれば、「任意整理」という解決方針も、基本的には選択可能と思われます。
 
ただ前述のとおり、ギリギリの返済予算はリスクが高まりますから、あまり無理はせず、現実的に準備可能な返済予算を想定しつつ、限界額を判断してください。
 
 

5年(60回分割)では
予算が足りない場合

 
上記モデルケースで、仮に「毎月の返済予算を2万円しか用意できそうにない」場合、どうすればよいでしょうか?
 
債務総額200万円を、予算2万円で分割返済していく場合、単純計算でも「200万円÷2万円」で100回分割(8年4か月)という超長期返済の方向となります。
 
これまでの解決事例でも、100回を超える分割返済で合意成立したケースは多々ありますから、この月額予算でも任意整理が全く不可能という訳ではありません。
 
絶対に任意整理で解決したい」というご希望の場合は、可能な限り超長期の分割返済を組む方向で、全力の交渉をさせていただきます。
 
ただ、「頑張っても毎月2万円しか用意できない」という生活状況にある方が、今後8年以上も、こうした返済生活を続けていけるのか? という点は、冷静な判断が必要な部分です。
 
様々なご事情から、あえて超長期の分割返済を実行されている方も実際にいらっしゃいますが、当事務所としては、自己破産や個人再生によって、「根本的に債務を無くす・減らす」方向での解決方針もご提案可能です。
 
「一応、自己破産や個人再生の内容も聞いておきたい」という方は、遠慮せずおっしゃってください。
それぞれの解決手段について、そのメリット・デメリットをよくご理解された上で、最終的な解決方針を決断していただきたいと考えています。
 
 

返済していくと、段々と楽になるケース

 
一般的に、借り入れ先が複数ある場合、借入金額にもバラつきがあります。
そこで実際に任意整理の返済計画を組むと、分割回数も一律にはならないことが多々あります。
 
★債権者5社・債務総額200万円のケース
月々の返済予算合計:3万4000円
 
・A社:60万円 月額9000万円(67回分割)
・B社:60万円 月額9000万円(67回分割)
・C社:40万円 月額7000円(58回分割)
・D社:30万円 月額6000円(50回分割)
・E社:10万円 月額3000円(34回分割)
 
この内容で任意整理を実施した場合、返済開始から34か月(2年10か月)が経過すると、E社が完済となり、月額3000円の予算が浮きます。
次に返済開始から50か月(4年2か月)が経過すると、D社が完済となり、月額6000円の予算が浮きます。

 
このように、任意整理の返済を何年か継続すると、少しずつ債権者が減っていく形になることは珍しくありません。
 
上記モデルケースでは、D社・E社が完済すると、合計で月額9000円が浮きますから、約4年間返済を頑張ると、その後も続く約1年半の返済は、かなり楽になるのではないでしょうか。
 
このように、任意整理の返済計画は、必ずしも全社が均一の返済率ではなく、多少のバラつきも出がちなため、結果的に「最初苦しく、段々と楽になる」という傾向もあります。
実際問題、このように少額債権者を早めに消す方が、振込手数料の負担も少ないです。
 
債権者ごとに、あまり極端な返済額の違いは出しにくいですが、具体的な債権者数、債務額によって、返済プランを提案させていただきます。
 
 

任意整理の予算は、どれくらい必要ですか?
まとめ

 
以上のとおり、任意整理による解決のためには、ある程度の返済予算が必要です。
 
まずは家計の収支をよく検討していただいて、毎月必ず用意できる現実的な予算を把握してください。
 
多少、返済予算が苦しいケースであっても、ご希望に近い解決となるよう、弁護士が全力で交渉させていただきます。
 
任意整理によって、あなたの債務は将来利息がカットされた固定額になりますから、頑張って返済した分、きちんと債務元金が減っていく状態になります。
 
絶対に任意整理で解決したい」という方は、まずはお早めに「名古屋駅 弁護士の無料法律相談」をお申込みください。