ホーム債務整理コラム・Q&A > 会社・自営業者の自己破産をお考えの方

会社・自営業者の自己破産をお考えの方

会社・自営業者の廃業は、簡単に決められることではありません。
 
とはいえ、「もう限界かもしれない」と感じ始めた頃から、選択肢の一つとして自己破産という手段を頭の片隅には置いておき、手遅れになってしまう前に決断して頂きたいと日々感じています。
 
まだ若干の余力があるうちに破産を決断するということは、経営者としては中々抵抗感があることでしょう。
 
しかし、早めに決断していたからこそ、破産手続の中で未払給与の支払ができたケースや、債権者である取引先に対して配当を実施することができたというケースもあるのです。
 
会社資金を全て使い果たしてしまい、賃貸店舗から退去することもできない、裁判所に納める管財費用も無いという状態になってしまえば、法的な整理はもちろん実際上の様々な後始末も進まず、関係者に対する影響・迷惑もより増大してしまいかねません。
 
「手続きがどう進むか心配」「債権者に責められないか」など色々と不安があるかと思いますが、まずは無料法律相談を申し込まれて、破産手続がどのように進むのかという知識を得ておくことが、冷静な方針検討のために有効かと思います。
 

無料法律相談の実施

当事務所にて弁護士と面談の上、無料法律相談を実施します。
 
秘密は厳守されますので、法律相談をした事が取引先や近所に知られるようなことはありません。
 
無料法律相談の際には、会社や事業の規模・業種、従業員の人数、負債総額などの基本的な情報を弁護士が聴取し、案件の全体像を把握させていただきます。
 
その上で、破産の手続上問題になりそうな点や、解決しておくべきポイントを洗い出し、破産することになった場合に必要となる業務内容の見通しを立てます。
 
このように状況を確認した後、当事務所で正式に業務をお引き受けする場合の弁護士費用をご提示いたします。
 
裁判所に納める予納金についても、これまでの取り扱い案件に照らして、予想額をお知らせします。

 

正式に依頼されるかどうかは自由です

無料法律相談を受けたからといって、破産の依頼を当事務所が無理にお勧めするようなことはありません。

実際、無料法律相談を実施したその場で、「では廃業して自己破産します」と即決されるという展開は、あまり多くはありません。
 
どなたも今まで一人で悩み続けた末に法律相談を申し込まれていますから、一度持ち帰ってご家族と相談をされ、再相談を何度か行った後でようやく決断されるという展開は多々あります。
 
再相談の場合でも法律相談の費用はかかりませんので、まずは十分検討をされてください。
 

廃業に向けた準備と協議

まだ営業中の会社・事業については、どの時点で廃業するかをご相談させていただきます。
 
理想からいえば、未払い給与などが発生せず、やりかけの工事などが無いポイントで廃業することが、現場の混乱を最小限に抑えるためには望ましいでしょう。
 
ただ、理想通りにはなかなか進まないものですから、どこかの時点で廃業日を決断しなければいけません。
 

資料の確保

破産申立のためには、事業に関する負債と資産の資料を裁判所に書面で提出する必要があります。
 
負債については債権者からの届出を募ることが一般的ですが、その他の資料については経営者の方に準備をお願いすることが多くなってくるでしょう。
 
事業の決算書や確定申告書、賃貸契約書、車検証、保険証書などのほか、ゴルフ会員権や出資金の証書、売掛金の契約書など、資産と負債を根拠付ける資料が一通り必要となりますから、資料が散逸してしまわないように十分注意してください。
 

受任通知の発送

水面下で破産申立準備を進めていくケースもありますが、「もう資金繰りが限界で、近日中に業務停止せざるを得ない」というケースの方が、実際には圧倒的に多いです。
 
こうしたケースで、弁護士が代理人として表に出ないまま倒産の日を迎えてしまうと、社長さん自身が取引先や従業員に対応しなければならなくなりますから、非常にストレスかかる展開となってしまいます。
当事務所では、こうした展開に
当事務所から債権者に対して、弁護士が自己破産申立を受任したことの通知を発送し、一切の窓口となります。

 
債権者からは「一体どういうことか」という問い合わせがしばらくの間続きますが、当事務所が全て対応しますから、社長さんが取引先や従業員に対して何か釈明していただく必要はありません。
 

現地確認、現場の保全

廃業直後の会社内には、自動車・フォークリフトなどの車両、鉄やアルミなどの資材、在庫商品などの資産が残されていますから、散逸・盗難などがないように現場を保全します。
 
自動車・コピー機・電話などのリース物件は、リース元へ返却します。
 

売掛金などの資産を回収

手持ち資金だけでは破産費用や予納金が不足する場合、未回収の売掛金や貸金を回収して、諸費用を工面することもあります。
請求の根拠となる契約書や手形などが紛失しないように、全て確保しておいてください。
 

破産申立書類の作成

事業に関する資料(決算書や預金通帳など)について当事務所が内容を確認した上で、不明点や疑問点、会社を設立した経緯や、負債が増加した経緯を経営者の方に詳しくお聞きします。
 
経営者ご本人でなければ分からないことが多々ありますので、少し大変ですがご協力をお願いします。
 

破産申立

裁判所に、破産申立書類を提出します。
 
会社の破産では、会社の連帯保証人になっている経営者の方についても破産申立を行うことが多いです。
 
破産申立をすると、裁判所で申立書類の内容を確認後、裁判所に納める管財事件「予納金」の金額が正式に通知されます。
 
「予納金」を裁判所に全額納付しないと手続が進まないため、基本的には予納金の額を予想して準備しておき、裁判所から納付書が発行され次第、当事務所から振込手続を行うことが多いかと思います。
 
特に問題がなければ、裁判所の指示に沿って追加資料の提出などを済ませ、管財予納金を納めた後で、裁判所から破産手続開始決定が出されます。
 

破産手続開始決定

裁判所から「破産手続開始決定」が出されることによって、申立人である会社や経営者の方は「破産者」となります。
 
破産者は一定の権利が制限されており、例えば破産者宛の郵便物は破産管財人に転送されて開封されるほか、裁判所の許可を得ない居住地変更が禁止されたりもします。
 
とはいえ、日常生活に直接影響のある権利制限はそれほど多くはありませんから、さほど心配されなくても大丈夫です。
詳細については無料法律相談の際にご説明します。
 

債権者集会の開催

破産手続の進行や調査結果を債権者に報告する債権者集会は、裁判所の一室で開催されています。
 
債権者集会には原則的に破産者本人の出席が必要です。
会社の自己破産と経営者(代表取締役)個人の自己破産は、形式的には別の破産手続ですが、実際には同じ日時に指定され、一度に開催される形となります。
 
その場合、経営者の方は、会社の集会については会社代表者の立場として出席し、経営者個人の集会については個人としての立場で出席することになります。
 
債権者集会には債権者が出席できますから、経営者の方は集会会場にて元取引先と顔を合わせる可能性もあります。
ただ実際のところ、債権者が集会に出席してくるケースは少数派ですから、過度に心配される必要はありません。

 
また、いずれにしろ債権者集会での報告は破産管財人が行い、経営者の方が債権者の前で釈明を強要されるようなことはありませんからご安心下さい。
 
債権者集会は1ヶ月~3ヶ月程度の間隔を置いて開催されるため、集会を何度か実施するような案件では、破産手続の終結まで、かなり時間がかかることもあります。
 
その間、経営者の方がどこかに就職して給料を得ることは問題ありませんし、むしろそのようにして早く生活を立て直せるように頑張っていただきたいと思います。
 

集会の終了

集会が終了すると、破産会社は全ての精算を終えて消滅します。
 
経営者の方個人に関しては通常、債権者集会終了したタイミングで「免責許可決定」が出されます。
 
「免責許可」とは、経営者の方が支払義務を課されている「会社の連帯保証債務」や「個人名義のキャッシング債務」などについて、支払義務を免除するという裁判所の決定です。
 
特に債権者の異議などが出なければ、免責許可決定は約1ヶ月で確定し、晴れて免責となります。
 
なお、「どの時点での負債が免責されるのか」という問題がありますが、これは破産手続開始決定が出た時点です。
 
したがって、破産手続開始決定よりも後の契約により生じた債務などは、免責の対象ではありません。
 
また、破産手続開始決定前のものであっても滞納している税金なども免責の対象外となりますので注意してください。
 

どれくらい時間がかかる?

先述したとおり、集会を何回行うかによって全体の所要時間は大きく変わってきます。
 
破産手続開始決定が出てから4ヶ月程度で免責確定まで全て完了する件もある一方、管財人による調査の過程で新たな問題が判明するようなことがあれば、債権者集会が終結するまで1年以上かかってしまう件もあります。
 
事業資産がある程度残されている場合、債権者への配当が実施されることが多くなり、その場合は債権者集会が2回~3回行われています。
 
このほか不動産の処分をしたり未回収の貸金請求訴訟を起こしたりと、破産管財人の仕事が増えるほど手続は長期化します。
一般論で言えば、大規模な件や調査事項・問題点の多い件については、終結まで時間がかかる傾向にあることを覚悟する必要があるでしょう。

 

まとめ

このように会社・事業主が破産しようとすると、主婦やサラリーマンが多重債務状態になって破産しようとした場合よりも手続がずっと複雑で、破産手続自体の期間も長くなってくることが珍しくありませんが、当事務所の弁護士が最後まで万事サポートをいたします。
 
事業が行き詰まってくると、経営者の方は一人であれこれ考えすぎてしまいがちです。
 
返済するメドも立っていないのに多額の融資を受けたり、会社の資産について親族に名義変えをしたり安価に処分したり、特定の債権者だけに全額返済をしたりといった、倒産直前の不自然な動きがあれば、その後の破産手続における調査事項をかえって増やしてしまうことになりがちですから十分ご注意下さい。
 
繰り返しになりますが、まずは早めに無料法律相談をお申し込み頂きたいと思います。
 

カテゴリ:会社・事業主の破産 2018/07/12