管財事件と予納金

自己破産が「管財事件(少額管財・通常管財)」になると、裁判所に納める「予納金」が必要です。
名古屋地方裁判所における「予納金」の取扱について、基本的事項をご紹介します。


★個人破産の予納金は、原則40万円です。

「弁護士」に依頼した場合のみ、多くのケースで「少額管財」が適用され、予納金は半額の20万円になります。

★個人破産の管財事件では、6割~7割に「少額管財」が適用されています。

「司法書士」に依頼した場合は「少額管財」が適用されないため、予納金は原則通り40万円となる可能性があります。「予納金」を含めた「トータルで必要となる資金」を確認しましょう。

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「同時廃止か管財事件か?」
「少額管財か通常管財か? 予納金の金額は?」

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「予納金」の金額


「予納金」は、裁判所に納める実費であり、あなたが自己破産を依頼した弁護士に支払う「弁護士費用」とは別に必要となるお金ですから、この点は区別しておいてください。


<管財事件の予納金 個人破産の場合>


★名古屋地方裁判所の予納金額は、原則40万円です。

★「弁護士」に依頼した場合だけ、「少額管財」が適用可能となります。
この場合、予納金は半額の20万円でOKです(※1)。

★個人の管財事件では、6割~7割に「少額管財」が適用されています。


※1:かなり少数派ですが、予納金「30万円」というタイプも時々あります。


同時廃止の場合、予納金は不要


「同時廃止」とは、破産手続を開始と同時に終了(廃止)させることで破産管財人を選任せず、そのまま免責許可の判断手続に移行する手続方式です。

基本的には「同時廃止か、管財事件か」という択一関係にあるため、「同時廃止」が認められれば、「予納金」も不要となります。


破産法の条文上は、「破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるときは、破産手続開始の決定と同時に、破産手続廃止の決定」をする、と定められています(第216条1項)。

要するに、ご本人名義の財産がほとんど残っておらず、裁判所に納める「予納金」すら出せないような経済状況のケースは、同時廃止にするという内容です。

ただ実務の運用上は、単に「財産が何もありません」というだけで同時廃止とはされておらず、「管財事件となる要因がないこと」という消極的条件が追加されています。

したがって以下事情があるケースでは、同時廃止が認められず、管財事件に移行して、「予納金」の納付が必要となる場合があります。


< 管財事件となる事情 一例 >

★裁判所が「財産状況に不明点があり、破産管財人による調査の必要がある」と判断したケース

★裁判所が「免責不許可事由が確認され(またはその疑いがあり)、裁量免責の可否を慎重に検討する必要がある」と判断したケース


管財事件とは? 破産管財人とは?


「管財事件」とは、破産手続の原則型です。

自己破産の申立を受け付けた裁判所は、案件の難易度に応じて、地域の弁護士の中から、公平・公正な職責を担う第三者的立場の「破産管財人」を選定します。

破産手続開始決定により就任した「破産管財人」は、あらかじめ設定された債権者集会期日での報告に向けて、申立人ご本人に関する財産状況の調査、財産の現金化、債権者への配当などを行うほか、ご本人の生活内容を監督・指導した上で、「免責に関する意見書」を裁判所に提出するなど、破産手続・免責手続に関する重要な業務を実施します。

裁判所に納付する「予納金」は、この「破産管財人」に対する予定報酬が大部分を占めています。

したがって、「今回の破産手続において対処すべき事項(破産管財人が対処・検討すべき業務の量)」が多いと見込まれるケースほど、「予納金」は高額化する傾向にあります。

とはいえ、多少の問題事情、複雑な事情があったとしても、それによって予納金が2倍や3倍になるわけではなくむしろ実際には「少額管財」が適用されるケースが多数派ですから、過度に心配される必要はありません。

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「予納金」の予想金額についても、具体的な見通しをご説明します。


名古屋地方裁判所本庁では、
管財事件となるケースも多いです


一般的に大都市圏では、「少額管財」制度によって管財事件のハードルを下げ、広く管財事件を適用する傾向にあるため、その分「同時廃止」は認められにくくなります。
名古屋も例外ではありません。

自然人(法人ではない個人のこと)の同時廃止率は、全国平均で65%程度ですが、名古屋地方裁判所本庁での同時廃止率は、55%程度まで下がると思われます。

管財事件となりやすい会社経営者や個人事業主を除いた、サラリーマンや主婦の方など、非事業者の自己破産に限定しても、概算で20%~30%程度が管財事件になっていると思われます。

このように、地域的な傾向もありますが、いずれにしても管財事件の割合は、無視できるほど低くはありませんから、あまり簡単に考えてはいけません。


★★こちらもご覧ください → 同時廃止と管財事件 名古屋地裁での割合は?


同時廃止と管財事件
基本的なポイント


「同時廃止」となった場合、「予納金」は不要です。

★「同時廃止」「管財事件」の振り分けは、一般的な基準(同時廃止基準)をもとに、裁判所が総合的判断の上で決定するため、事前に100%の予測はできません。

★「同時廃止」の書式で自己破産申立をすること自体は自由ですが、裁判所が「管財事件が相当」と判断した場合、「管財事件」に移行します。


「同時廃止」「管財事件」の決定権は、裁判所が有しています。
当事務所としても、可能な限り「同時廃止」が認められる方向で努力させていただきますが、事前に同時廃止を100%確約することは、性質上できません。

また実際問題として、「あなたの場合、おそらく同時廃止で大丈夫でしょう」という見通しを申し上げられるケースは、それほど多数派ではありません。

自己破産をしようとしている方の多くは、多少なりとも無計画なお金の使い方をしており、少しはパチンコや競馬、FXなどをやっていたという方も、全く珍しくないからです。

破産手続上の問題点(免責不許可事由や、偏波弁済などの問題行為)自体は、程度の差はあっても多くのケースで見られます。

「同時廃止が認められるように思えるが、管財事件になっても不思議ではない」という、ボーダーライン上と思われる案件も多いのです。

したがって、全力で同時廃止を狙っていくケースであっても、「もし管財事件となった場合、予納金をどう準備するのか」という点は、別の問題として検討・準備しておくことが適切なケースもあります。

案件の内容に応じて、具体的な方針を提案させていただきます。


少額管財の予納金は?


管財事件の予納金は、「弁護士」に自己破産を依頼された場合のみ、一定条件のもとで「少額管財」が適用され、約半額になります。

名古屋地方裁判所では、個人破産の予納金は原則40万円ですから、半額の20万円でOKということです。

「司法書士」に自己破産を依頼して管財事件となった場合、「少額管財」が適用されないため、予納金は原則ルール通り、40万円が必要となる可能性があります。

予納金を含めた「トータルで必要となる費用」を、よく確認されることをお勧めします。


「少額管財」適用には一定の基準をクリアする必要がありますが、名古屋地方裁判所の個人破産では、管財事件の6割~7割に「少額管財」が適用されており、個人破産の基本的類型となっています。

当事務所としては、可能な限り「少額管財」の基準をクリアする方向で破産申立準備を進め、ご本人の経済的負担が軽くなるよう努力させていただきます。


管財事件と予納金 まとめ


自己破産・免責許可による再スタートをお考えの方にとって、予納金の準備は、確かに頭の痛い問題です。

たとえ「少額管財」が適用されたケースでも、「20万円」という金額は、決して楽に用意できる金額ではないと思います。

しかし、この予納金は、破産手続を進めて「免責許可」を得るためには、どうしても必要な費用ですから、ここは全力で頑張っていただくところです。

多くのケースでは「少額管財」が適用され、予納金が半額になりますから、原則額に比べれば、かなり負担が軽くなっているはずです。

また、仮に「個人再生」や「任意整理」など、「返済していく方向の解決方法」を選択した場合、解決のために必要なトータルのお金は、ずっと多くなってしまいます。

結局のところ、やはり「自己破産」が、もっとも経済的負担の軽い解決方法です。

当事務所では弁護士費用・予納金ともに、分割での積立も柔軟に対応しています。
ご事情を詳しくお聞きした上で、具体的な進め方を提案させていただきます。

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